前菜 ~秋の散歩道~

サンマのテリーヌ

紅葉や、秋の夕映えを連想させる赤色が印象的です。


1
 「わぁ、おいしそぅっ!」 って

 口に入れてしまえば 
 数秒でなくなってしまいます。

 でもね、この形になるまでに
 何工程もございまして・・・

 今日は お客様の前に供されるまでの
 テリーヌの工程を キッチンから
 ご案内いたします。 

 

 

まずは 下処理をし、
一尾ずつ丁寧に開いて
小骨を残さず 一本ずつ取ります。

( ↑ 小骨をとるお魚番長 亀山さん。 
    長身の体にキッチンのシンクは低すぎですねwww 
    和の匠、煮物は絶品です! ちなみに…独身です←ココ重要)

 

2

 テリーヌ型に並べ マッシュポテトを詰め、

 デュクセルソース(マッシュルームと玉ねぎのソース)

 を重ねます

 

3

 焼いたパプリカを重ねます。

 テリーヌのパテをカットした時に、
 鮮やかな赤色が映えます。
 

 

 

 

4

 カットした面すべてに赤い色が出るよう、
 少しずつ重ねながらきっちりと。
 ( ↑ いつも笑顔の横山主任の 手 
     作業中は真面目な顔してますwww )

 

 

5

 再び マッシュポテトを重ねた上に
 軽く火を通した山芋

 山芋のシャキシャキ感を生かしたいので
 火入れは あくまで 「軽く」 です。

 

 

 

きっちりと端から端まで 敷き詰めます。

 

 

6

 もう一度マッシュポテトを重ねます。

 これで、先ほどのパプリカが
 カットした際の断面で 
 ちょうど中央あたりに見えるのです。

 

 

7

  上にもサンマを重ねて、
  テリーヌ全面をサンマで包み
  形を整えます。
 このあと スティームコンベクションで20分。

  粗熱をとりながら 重石をして、成型。

 

 

カットされて、やっとお客様の前に提供です。

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 季節のお野菜や、ソースとともに
 器にのせたら、こんな感じ。

 

 

 

お昼のランチ、
夜のディナーコースの前菜に使われています。

  ちなみに。。。。。

 

テリーヌは料理名ではなく、テラコッタ製の土鍋 鉢、
ホーローのお鍋や、深いお皿などの調理道具の名前。

型につめたものをそのまま供するのが テリーヌ。
型から外したものはパテと呼ばれますが

いつのまにか、テリーヌ型で作られたお料理も 
テリーヌとよばれるようになりました。

 

もともと、テリーヌは 中世ヨーロッパの保存技術のひとつとして
作られています。

 
正式なレシピでは具材と敷き詰める脂の比率が2:1程度で、
大量のゼラチン質と脂で、具材の変質を防ぎ、
一週間程度は食べられるそうです。

 

どの家庭にも 冷凍冷蔵庫が当たり前にある現代では 
保存食という意味合いのテリーヌではなく、
切り口の美しさで 華やかにオードブルを飾る一品
として 作られています。

もちろん、保存目的ではありませんから、
毎日新鮮なサンマを使ってご用意いたしております。

しらき