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春の芽吹きから、初夏の雨。
真夏の太陽をたっぷりと浴びて、そして、
この秋も 豊かな実りの季節を迎えました。
この豊富な素材を より美味しくいただくために、
料理の世界では たくさんの技術と経験と知恵が伝えられてきました。
ちょっとした下ごしらえで 灰汁や渋みを抜いたり…
火の入れ具合で、柔らかく仕上げたり。
素材の持ち味を生かした 甘味や塩味のさじ加減。
足したり引いたりすることで
味のバランスを整えたり お出汁で割ったり…
うま味同士を 活かし合う 古来からの知恵。
この加減 乗除をとりいれることで
お料理はもっとおいしくなる。
ということで(^^♪
この秋 都あけぼの 特別料理のテーマは…
「秋の収穫」〈 美味しさの数式 〉
いわゆる「味の基本」といわれるのは
甘味・塩味・酸味・苦味 の4つ。
そこに
「 うま味 」が加わり
5原味と言われています。
「うま味」の成分には アミノ酸と核酸系があり、
昆布に代表される うま味調味料の主成分である“ グルタミン酸 ” や
いりこやカツオ節に多く含まれる “ イノシン酸 ”
干しシイタケに多く含まれる“ グアニル酸 ”
貝に含まれる“ コハク酸 ” …etc
お出汁のCMにも
「カツオと昆布のあわせだし~~♪♪」
…なんていう挿入歌でも使われるように
それぞれ単独で 味わうよりも
かけ合わせることで
より強く「うま味」を感じるようになるのが、
この「 うま味 」という成分たちの面白いところです。
1+1が2になるどころか、
かけ合わせによっては 6~8倍にも倍増する!! ともいわれています (◎o◎)
これが
「うま味の相乗効果」。
和食だけでなく、
西洋料理であるブイヨンは、
肉類と野菜や香草で。
中華料理の湯(タン)は、
魚介や鶏肉と長ネギやショウガで。
各国の料理人は、
お出汁やブイヨンをより美味しくする方法を
自分たちの舌で覚え、
その技術をちゃんと継承して後世の私たちにも脈々と受け継がれています。
※ちなみに・・・「うま味」が科学的に証明されたのは、
20世紀に入ってからのこと。
日本人が発見した成分もあり、
「 UMAMI 」は世界共通語だそうです。。
おいしい「だし」の理由は、
おいしい「だし」と「だし」を掛ける(乗算)
という公式があるのです。
〈美味しさの公式〉にこの「うま味の乗算」をあてたのがこちら。
都あけぼの 歓びコース から
金目鯛の溶岩ビール蒸し
~ 「うま味」の乗算を 金目鯛で ~
昆布(グルタミン酸) × カツオ節(イノシン酸)
× 干しシイタケ(グアニル酸)× 貝(コハク酸)
をかけ合わせたうま味出汁をベースに、
ほうれん草のピュレに 柚子胡椒でアクセントをつけました。
さらに、
すだちをキュッと絞ってお召し上がりいただくことで 酸味である クエン酸も加わり、
味と香りの相乗効果をお楽しみいただける公式が この一皿に表現されています(^-^)
金目鯛と一緒に味わう付け合わせには、
秋のカラーである「茶色」のレンコンリゾットに、
ヒラタケと青梗菜で。
豊かな実りを象徴する 「米」 を スモークしたのちに 炒り米にして、
食感にも面白さを感じていただきたくて 変化を持たせました。
最後に菊花を散らして…^^♪
主役の金目鯛は…
ビールで蒸します!!
実はビールには、きのこの香りの成分のマツタケオールがふくまれており
溶岩石を使ってビールで蒸すことにより
金目鯛ときのこに繋がりをもたらしてくれるので
より一体感をもたせることができました。
出来立てを味わっていただきたいので…
土鍋を目の前で開けると…
うま味たっぷりのソースに、色鮮やかな金目鯛をのせて完成です。
ランチタイム、ディナータイムどちらでも
「歓びのコース」でお召し上がりいただけますので スタッフまでぜひお問い合わせください(^o^)/
答え合わせは、お客様の舌でご確認くださいませ(^u^)
都あけぼの ブログチーム